声優は、主人公の環に内田真礼さん、祖父・環一に大塚芳忠さん、母・文江には島本須美さんを起用。豪華声優陣のインタビューをお届けします。
内田真礼さん

わたしのパートではないのですが、おじいちゃんの職人の表情ですね。言葉もなく黙々と作業をしているシーンでセリフもないのですが、長年仕事をしてきた人の顔だなと、すごくグッときました。実は、わたしのおじいちゃんが職人で、仕事をしている姿を子どもの頃に見ていたんです。だから、そのときの思い出と重なることもあって。
物語と同じように、家で作業をしていました。道具もとても身近なものでした。でも、危ないから遠巻きに見ていました。

5歳の環は、おじいちゃんに気持ちを伝えられる子どもだろうなと想像しました。素直な子どものかわいさを意識して演じています。大人の環は、社会に出て仕事をしながらいろいろ経験していて強さや逞しさをもちながらも、実家に帰るときにはやっぱり心がゆるむのかなと、そんな気持ちでキャラクターを考えていました。
最後の「はい!」は、心を決めた表情です。子どもの頃のように、環が本来持っている素直さを表現できたらなと思いました。

お酒は、外食の際に少しだけいただくことが多いです。お酒は好きなのですが、あまり強くないので、翌日に残らないように気をつけながら。ご褒美みたいなところもあって、打ち上げでも、家で飲むときでも、お酒が待っていると思うと頑張れるときもありますね。〈いいちこ〉は、年上の方が、少しずつ飲んでいるイメージでした。

広告らしからぬ写真とデザインが素敵ですよね。旅行に行きたくなります。昔のポスターを見せていただいたのですが、どこに〈いいちこ〉の瓶があるか探すのも面白くて。お酒の広告とは思えない遊び心がありますよね。〈いいちこ〉と旅をしているような気持ちになります。
大塚芳忠さん・島本須美さん
Sumi Shimamoto


大塚さん まさにおじいちゃんと父親が大工でね。台本を見ても、映像を見ても、まさにうちだという感じで、このお仕事は何の巡り合わせだろうかと。
昔ながらの大工で、柱を削ったり、ノミで穴あけたり。木っ端が落ちていて環ちゃんが遊んでいるシーンも、同じようなことをやっていたんですよ。おじいちゃんが働いているときに、じーっと見ていてね。木のいいにおいがするんですよ。いつもそばにいて、遊んでましたよ。

島本さん 印象的だったのは、環一の「じゃあ、将来一緒に家つくろうな」というセリフにたいして「指切りげんまん!」と環が約束しているところ。耳で聞いていても、ここはいいシーンだなって。物語の核心というか、想像が広がるシーンだなと思いました。
役作りは、キャラクターを誇張した表現ではなく、できるだけ嘘っぽくないお芝居ができたらと心がけました。

大塚さん 大工さんの道具のように、立派なものがあればいいんだけど……、これはサインペンです。もう40年くらい使っていますね。長持ちするので1年に10本もあれば十分。これで書いたり、修正したり。水性だから滲むんですけど、なんだかこれが好きで。
台本を持つでしょ。そのときも、手に持っていないと落ち着かなくなっちゃって。このペンが、わたしにとっての道具といえば、道具ですね。
島本さん 若い頃はちょっと飲み過ぎかなって思うときもあったんですけど。最近はほどよい感じで。〈いいちこ〉は、何を合わせてもおいしいですよね。水でも、お湯でも、炭酸でもいいし。その日の気分で楽しめるのがいいですよね。
大塚さん お酒は好きですね。食事のときに。焼酎ならロックで。ほとんど焼酎です。ちびちび、寝るまで飲んでますよ。それこそ〈いいちこ〉にもお世話になりました。

大塚さん 最初は観光ポスターかなんかかなって。〈いいちこ〉は、男くさい焼酎というイメージがあったけれど、これで変わりましたよね。このポスターを見て、〈いいちこ〉のほんわかとした癖のない甘さがね、伝わってくるように思います。
島本さん 撮影のロケーション、毎回とても素敵なところに行かれてますね。日本ではないと聞いて驚きました。控えめな感じがわたしは好きですね。文字も写真を邪魔しないというか。お酒の広告っぽくないですよね。ポスター1枚のなかにストーリーが感じられます。見る人によって感じるものがきっと違う。アニメーションもそうですけれど、同じポスターを見ても、一人ひとりが想像するものに広がりがあって、とても素敵だと思いました。